部屋探しをスタートするときって、自分で決めなければいけない条件が多くて、迷ってしまいますよね。どこのエリアがおすすめなのかとか、設備は何が必要か、とか、建物構造とか。
不動産仲介をやっていると、「女性の一人暮らしにおすすめな場所を教えてください!」とか、「女性の一人暮らしで、必要な設備を教えてください!」などの質問をよく受けます。
なのですが、実際のところ、「あるにこしたことはない」条件は多くても、「そのせいで引越したい」ほどの条件になるものって、かなり少ないんです。
部屋探しで本当に気にしたほうがいい条件は、引越した方からよく聞く「引越した理由」に隠されていると思います。よく聞く順番にまとめてみます。
よく聞く「引越した理由」
圧倒的第1位:日当たりが悪い
意外に思われるかもしれませんが、引越した方によく聞く引越しの理由第1位がこれです。日当たりが悪い。「夜、寝に帰るだけの部屋だから大丈夫」と思っていても、日当たりが悪いと、虫、カビの発生など、住環境の質が明らかに下がります。「日当たりが悪い部屋」を避ける方法はこちら。
- 日差しが建物に遮られない、眺望の良い部屋を選ぶ
- できれば高層階を選ぶ
騒音がひどい
日当たりと比べると遭遇確率は低いものの、耐えられないケースがほとんどなのが騒音問題です。何を「騒音」と感じるかは人それぞれなので経験値を上げるしかない部分もありますが、音を気にしやすい人はこういう物件は避けた方がよし。
- 木造、鉄骨造を避ける
- 理由なく家賃が安い物件を避ける(騒音問題なことが多い)
隣や周辺に変な人が住んでいる
騒音問題ともつながりますが、隣や周辺に明らかに変な人が住んでいる、というケースも、遭遇確率は低いもののまず真っ先に引越し理由となります。
不動産屋さんは個人情報保護の関係から隣や周辺にどんな人が住んでいるかを教えることができません。住民に明らかに変な人がいないかどうかをチェックするには、とりあえず以下の方法があります。
- 住民用掲示板をチェック(あまりにもクレームや警告がたくさん書かれているとか、クレームの内容が変とか……)
- 住民用の駐輪場、ゴミ置き場の使い方をチェック
- 理由なく家賃が安い物件を避ける
職場から遠すぎる
家賃を優先した結果、通勤時間があまりにも長くなりすぎて、結局引越すことに、という方も。多くの人が耐えられる通勤時間は一般に「45分まで」です。通勤時間帯は混雑で電車が遅れやすいことや、乗り換えのタイムロスなども考慮に入れて検討する必要があります。
通勤が混雑しすぎる
通勤時間はそれほどではなくても、電車があまりにも混雑して辛い、というケースもあります。心配なら、契約の前に実際の通勤時間に体験してみるのがベスト。
家賃が高すぎる
月々のイニシャルコストを下げたいので引越したい、という方も時々いらっしゃいます。家賃を1万円下げたところで引越し費用を考えるとマイナスどころかプラスの出費になってしまうケースもあるので、予算は最初に慎重に考えた方がいいです。
狭い
狭い、収納が少ないことが理由で引越しをされる方も多いです。
ただしこれは、住んでいるうちに荷物が増えていくものなので、最初から広い部屋に住む必要はありません。ライフスタイルの変化に合わせて、その時々に最適な広さを選べばよし。
ほぼ聞かない、あまり気にしなくていいこと
住むエリア
「住んでよかったおすすめのエリア」を聞くと、ここがよかった、あそこがよかった、と教えてくれることは多いですが、「ここは住まない方がいい」というエリアを聞くことはほぼないです。私の経験から言っても、今まで住んだどのエリアにもそれぞれ「こうだったらな」と思うポイントもあるのですが、その分いいポイントもそれぞれに違ってあるので、甲乙つけ難いというのが本音。「住めば都」というのは真実です。
治安、セキュリティ
閑静な住宅街でも、高級マンションでも、事件は起こる時は起きます。治安やセキュリティに「絶対」はないので、自分が納得して住めるレベルならそれが正解です。
そのほか、今までに「聞いたことがない」のはこんな感じです。
- オートロックがないから引越したい
- 3点ユニットバスが嫌だから引越したい
- 宅配ボックスがないから引越したい
など……これらは「あるに越したことはない」けれども、必須というわけでもない(ないならないで我慢はできる)条件なのかな、といえます。